- カテゴリーなし
ワイヤー矯正/矯正装置を外す流れ
患者さん自身で取り外しができないワイヤー矯正では、歯を動かす治療が終わり装置を外せる日を心待ちにされている方がほとんどだと思います。矯正装置を外すまでの流れは、事前に保定装置作製のための型取りを行い、 その約1か月後に 歯科医師の最終確認 → 装置の撤去 → クリーニング → 口腔内写真などの資料 → 保定装置の装着・説明 の順で行います。装置撤去日にかかる治療時間は60~90分程度です。
目次
矯正装置を外す時期
歯科医師が噛み合わせ・歯並びを見て当初予定していた治療目標が達成されていると判断した場合、加えて患者さん自身も特に気になるところがない場合に、装置を外す準備に入ります。
「綺麗に治ったので今すぐに外しましょう!」と、その日すぐに装置を外すことができるわけではありません。装置を外すまでには、保定装置(きれいな歯並びを維持するための矯正装置)の事前作成や処置時間がかかることによる予約の調整など様々なことを考慮して、進めていく必要があります。
また、遠方への進学や転勤などにより通院が難しくなってしまうことが予想される場合は、治療の状況次第ではありますが、その時期に合わせて外すことができる場合もあります。すべてのケースに対応できるわけではありませんが、そのような可能性がある場合は早めに医院にお知らせいただけると助かります。
装置撤去前の準備
そろそろ矯正装置を外せそうと歯科医師が判断した場合、装置撤去前の準備を行っていきます。このタイミングで、ご自身で歯並びやかみ合わせで気になっている部分が残っていないかしっかり確認していただく必要があります。気になる箇所が残っている場合は、歯科医師と相談をおこない再度調整を行うことができますので、ご相談ください。
①保定装置作製のための型取り
ブラケットやワイヤーを外した後は、保定装置(きれいな歯並びを維持するための矯正装置)へと切り替えます。保定装置の作製には1か月ほど時間がかかりますので、事前に作成しておくことが必要です。
当院の場合、事前準備の段階ではフィックスリテーナーとよばれる下の前歯の裏側に装着する装置作製のための型取りを行います。
②装置撤去日の決定
装置撤去日は60~90分ほどの治療時間がかかります。普段の治療時間が30~45分程度となりますので、2倍以上の時間の確保が必要となります。また、当院では上の歯に使用する保定装置を装置撤去日に即日で作製するため、歯科技工士がいる日に来院していただく必要があります。
そのため旭川公園通り矯正歯科では、装置撤去日は約1か月後の月・火・金・土曜日のみのご案内とさせていただいています。なお、平日16時以降と土曜日は大変混雑しておりますので、ご予約が1か月半後になる場合があります。あらかじめご了承下さい。
装置撤去当日の流れ
装置撤去日当日の流れは以下の通りです。
①歯科医師と最終確認
まずは、歯科医師が矯正装置を撤去できる状態かどうか最終確認をします。その結果、問題がなく患者さんからの同意が得られれば、撤去が始まります。
場合によっては装置撤去が延期となることもあります。歯列にすき間が残っていたり、最後の調整により予想外の歯の動きをしている場合は、急遽撤去から調整に予定が変わる事があります。10人に1人くらいの可能性でこのようなケースがあります。この場合は、1か月~数か月程度治療が延期されます。
②装置撤去
ブラケット・バンド撤去専用のプライヤーでひとつずつ外していきます。この際、一瞬ですが歯が引っ張られることで痛みを感じる場合もあります。特に前歯は、歯の根っこが細く、撤去の力が強くかかりやすいため特に痛みを感じる方が多いといわれています。痛みが強い場合には、別の方法で外すこともできますので遠慮せずに担当スタッフにお声がけください。
③歯面研磨・クリーニング・型取り
矯正装置を外したの後の歯の表面には、レジンと呼ばれる歯と同じ色の接着剤が残ります。このレジンは、専用の機械で接着剤のみを削ってきれいにしていきます。
残った削りカスや歯の汚れなどをとるために全体をクリーニングし、上の歯に装着する保定装置作製のための型取りを行います。型取りをおこなった模型をもとに、歯科技工士が即日で保定装置を作製していきます。
④資料採得
すべての装置が外れきれいになった段階で、初診時とおなじ資料(口腔内・顔面写真 / レントゲン撮影 / 口腔内スキャナー)をとっていきます。記録としての意味だけでなく、治療前後の比較をすることができます。
⑤保定装置装着と説明
上下それぞれ保定装置(リテーナー)を装着していきます。この保定装置は、きれいに並べた歯並びを維持するために非常に重要な役割を果たします。
装置撤去から1年間は、食事と歯磨きの時を除く終日の装着が必要です。1年後、レントゲン撮影をおこない歯科医師の判断によって、使用時間が夜のみの装着へと変更になりますが、指示があるまではしっかりと装着してください。この使用時間が守られないと、せっかく苦労してきれいになった歯並びはあっという間に後戻り(歯がもとの位置に戻ろうとする現象)してしまいます。
装置の取り外し練習や保管・お手入れ方法、今後の通院についてなどの説明を歯科衛生士より行います。
説明終了後、撤去当日の治療が終了です!
治療時間・料金
治療時間は、60~90分程度となります。車で来院の場合、駐車券は60分のみのお渡しとなりますのでご注意ください。
処置料金は、4,400円(税込・小児治療)・5,500円(税込・成人治療)となります。保定装置の料金は、装置料金のなかに含まれておりますので別途料金がかかることはありません。
保定装置の洗浄剤などをお買い求めの場合は別途料金がかかります。
(例:リテーナーシャイン 840円)
まとめ
ワイヤー矯正治療での装置が外れる流れは以下のようになります。
- 保定装置作製のための型取り
- 歯科医師の最終確認
- 装置の撤去
- 歯面研磨・クリーニング
- 資料
- 保定装置の装着・説明