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矯正治療/矯正治療後のリテーナーケアの重要性

歯を動かす治療(動的治療)が終わったあとに重要なのが、リテーナーの使用(保定治療)です。動的治療が終了した後も、その成果を維持するためには「リテーナー」の使用と適切なケアが欠かせません。

リテーナーとは

リテーナー(保定装置)は、矯正治療後に歯の位置を安定させ、後戻りを防ぐための装置です。

矯正治療によって歯は動きますが、治療後すぐにリテーナーを使用しないと、歯は元の位置に戻ろうとする力が働き、歯ならびの後戻りにつながります。リテーナーはこの力を抑え、歯を新しい位置に維持するための役割を果たします。

リテーナーの装着期間と時間

リテーナーの装着期間や時間は、患者さんごとの治療内容や歯の状態によって異なります。当院では、基本的に以下のように使用していただいています。

  • 装着期間:原則2年間 通院間隔は3~4か月に一度
  • 装着時間:12か月まで→食事と歯磨きのとき以外常に/12か月以降→就寝時のみ

装着時間や期間については、担当の歯科医師の指示を必ず守りましょう。

旭川公園通り矯正歯科では2年間の保定治療後、通院終了するのか、メンテナンスに移行するのかを患者さんにお選びいただいております。

通院終了

保定装置の使用を終了し、通院自体も終わりにします。フィックスリテーナー(裏側の針金)は変形や脱離のおそれがありますので、通院終了の場合は裏側の針金は撤去します。ただし、保定装置を使用しなくなると加齢変化に伴う歯の移動が起こる場合がある点は、ご理解をいただく必要があります。(ソフトリテーナーなどの取り外し式の保定装置はお持ち帰りいただけますので、自己責任で使用を続けることは可能です。)

メンテナンス

矯正治療で獲得したきれいな歯並びを、末永く維持したい方はメンテナンスへの移行をおすすめしております。フィックスリテーナー(裏側の針金)はつけたまま、またソフトリテーナーなどの取り外し式の保定装置はそのまま使用していただきます。6か月から1年に一度の来院で口腔内をチェックさせていただきます。

リテーナーの種類

当院で取り扱うことが多いリテーナーには、主に以下の5種類があります。歯科医師が治療の経過などから患者さんに最適なリテーナーを選択します(患者さんがリテーナーの種類を選択することはできません)。

プレートタイプリテーナー(Beggタイプリテーナー、ラップアラウンドリテーナー;成人)
ソフトリテーナー(成人)
フェーズワンリテーナー(小児)
リンガルアーチ(小児)
フィックスリテーナー(成人・小児)

基本的にリテーナーは装着していても目立ちにくいものが多く、リンガルアーチとフィックスリテーナー以外は取り外しが可能です。装置になれるまで、多少のしゃべりにくさなどはあるかもしれませんが、違和感や不快感の少ない装置になっています。

リテーナーの正しいケア方法

リテーナーの効果を最大限に引き出すためには、日々の適切なケアが必要です。以下のポイントに注意して使用してください。

洗浄と清潔保持

  • 専用の洗浄材を使用:リテーナー専用の洗浄材を使用し、水またはぬるま湯で軽く洗浄します。歯磨き粉や熱湯はリテーナーを傷つける原因となるため避けましょう。
  • 毎日のブラッシング:柔らかい歯ブラシで装置を優しくブラッシングし、汚れや細菌を取り除きます。

保管方法

  • 専用ケースで保管:使用しないときは必ず専用のケースに入れて保管し、紛失や破損を防ぎます。ティッシュなどで保管すると、ごみと間違えて捨てられてしまったり、ペットに噛まれてしまうこともあります。
  • 高温・直射日光を避ける:リテーナーは高温や直射日光で変形することがあります。車内や浴室など、高温になる場所での保管は避けましょう。

定期的なチェックと交換

  • 歯科医院での定期検診:リテーナーの状態や歯の後戻りの有無を定期的に歯科医院でチェックしてもらいましょう。
  • 破損や変形時の対応:リテーナーが破損したり変形した場合は、速やかに歯科医院に相談し、必要に応じて新しいものと交換します。

リテーナー使用時の注意点

リテーナーを使用する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 指示された装着時間を守る:歯科医師から指示された装着時間を守らないと、歯の後戻りが起こる可能性があります。
  • 食事中の取り外し:食事中はリテーナーを外し、食べ物の付着や破損を防ぎます。ジュースなど砂糖を含む飲み物や、お茶やワインなどの着色のつきやすい飲み物をのむときも虫歯や装置の着色防止のため外すようにしてください。
  • 異常を感じたらすぐに相談:装着時に痛みや違和感を感じた場合は、無理に使用せず、はやめに歯科医院に相談しましょう。

後戻りを防ぐための生活習慣

リテーナーの使用と合わせて、日常生活での以下の習慣も後戻り防止に役立ちます。

  • 頬杖や歯ぎしりの防止:頬杖や歯ぎしりは歯に不均等な力を加え、後戻りの原因となります。意識的に避けるよう心がけましょう。
  • 舌の位置の確認:舌の位置が不適切だと、歯に圧力がかかり後戻りを引き起こすことがあります。歯科医師に舌の位置について相談し、改善方法を学びましょう。

まとめ

矯正治療で得た美しい歯並びを長く維持するためには、リテーナーの適切な使用と日々のケアが不可欠です。装着時間や期間、ケア方法について不明な点があれば、担当の歯科医師に相談し、指示を守るようにしましょう。定期的な歯科医院でのチェックを受けることで、健康で美しい歯並びを長期間保つことができます。

旭川公園通り矯正歯科では、患者様一人ひとりに合わせたリテーナーの使用方法やケア方法をご提案しております。ご不明な点やご相談がございましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。

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