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ワイヤー矯正/ワイヤー交換の流れ
矯正治療における基本的なワイヤー交換の流れは、①問診②歯科医師の診察③ワイヤーなどの撤去④クリーニング⑤ワイヤーなどの装着⑥治療内容の説明となります。所要時間は30~45分程度です。
目次
ワイヤー矯正とは


ワイヤー矯正は、歯の表面または裏面に「ブラケット」とよばれる装置をを装着し、その間を「アーチワイヤー」とよばれるワイヤーを通してそのワイヤーの力を利用して歯並びを整えていく矯正治療です。
歯の表側または裏面に接着するブラケットと矯正用ワイヤーを使用して生体の骨再生メカニズムに無理のない速度で歯を移動させ、歯並びを整えていきます。歯を3次元的にコントロールすることができ、歯の位置や傾斜だけでなく、歯根(歯の根っこ)まで動かすことができます。
アーチワイヤーを使用した矯正装置は固定式の矯正装置になります。患者さん自身で取り外しのできるマウスピース型矯正装置と違って、歯に接着剤でブラケットを装着するので、治療期間中はずっと装着されたままになります。
ワイヤー交換の流れ
ワイヤー交換の基本的な流れは6つのステップにわかれています。
1:問診

歯科衛生士より、前回の治療後、痛みの程度はどうだったか、装置が外れたところがないか、装置が当たって痛いところはないか、現在気になっていることはないかなど患者さんに確認をします。その内容を、歯科医師の診察の前に事前に伝えておくことでスムーズな診療が可能となります。
2:歯科医師の診察

歯科医師がお口のなかを確認し、先ほどの問診内容も考慮しながら使用するワイヤーや補助器具を決定し、歯科衛生士に指示を出します。
3:ワイヤーなどの撤去

歯科医師の指示に従って、交換予定のワイヤーや補助器具の撤去を行います。歯に固定されているブラケットなどが外れてしまっている場合は、再装着の準備などもしていきます。
4:クリーニング

機械を使用して、装置周りのクリーニングを行います。汚れの程度によって、再度歯磨きの方法を確認したり、歯磨きの練習をすることもあります。
5:ワイヤーなどの装着

歯科医師の指示に従って、新しいワイヤーや補助器具の装着を行います。その際、新たに歯に力が加わるため痛みが生じたり違和感を感じることがあります。どうしても我慢できないほどの痛みがある場合などは、遠慮せずスタッフにお声がけください。
6:治療内容の説明

新たに装着された器具などがある場合は、鏡を使用して装置の確認をしたり、顎間ゴムなど自宅で患者さん自身にやっていただく必要のあるものは、歯科衛生士と一緒に着脱の練習を行います。
ワイヤー交換の頻度
ワイヤー交換の頻度は、4~6週間に1度程度です。

ワイヤー矯正で使用するアーチワイヤーは、そのワイヤーの形状記憶の力を利用して歯を動かしていきます。少しずつ動かしていく方向や角度を微調整や修正をするために、アーチワイヤーを動きに応じて新しいものに交換したり、状態によってはアーチワイヤー自体は交換せずワイヤーを曲げたりなどの調整のみを行うこともあります。
アーチワイヤーの種類によっては、治療日がずれてしまうと、歯に必要以上の力がかかってしまったりすることもありますので、なるべくしっかりと通院することが大切です。
トラブルが起きた時
ワイヤーを交換したばかりのときは歯の移動量も多いため、痛みを感じやすい期間となりますが、2.3日~1週間程度で徐々に落ち着いていくことが多いです。ただし、大きな痛みが続き痛み止めを飲んでもあまり効かないほどの痛みがある場合などは、歯の移動以外の原因も考えられるため、放置せずに歯科医院に連絡をしてください。
ワイヤーがブラケットから抜けた

ワイヤーはブラケットの溝に結紮線やエラスティックモジュールを使用して固定されていますが、ワイヤーが細い段階の場合、稀に奥歯の部分で抜けてしまう場合があります。
この場合はワイヤーの先端が歯茎などの刺さって痛みを感じるため、次回の診療まで待たずに来院していただくか、歯科用ワックスを使用して応急処置をしてください。
ワイヤーが折れてしまった

ワイヤーが折れてしまうケースは極めて稀ですが、もし起こってしまった場合は折れた部分で歯茎や頬の内側が傷つかないようにまずは歯科用ワックスなどで覆ってください。
ワイヤーの変形によって、歯に予期しない方向へ力が加わってしまう可能性があるので、なるべくはやめに受診しワイヤーを新しいものに交換する必要があります。
ワイヤーが頬にささって痛い

歯のデコボコが大きい治療初期の時期や、歯を抜いたすき間を閉じていく治療中期~後期の時期には、ワイヤー交換時にぴったりに切断したワイヤーが歯の動きやすき間が閉じたことにより余った部分が徐々に後ろに飛び出してきます。
頬にあたって引っかかったり、口内炎になってしまうこともあるので、気になる場合は伸びてきた部分のみ切断すると解決することが多いので、次回診療まで待たずに伸びた部分の切断のみで受診していただくことも可能です。