医院BLOG

こどもの矯正/矯正治療と部活動の両立について

矯正治療をはじめたいけれど、「部活動に影響は出ないのかな?」と不安に思う中高生や保護者の方もいらっしゃると思います。結論からいうと、矯正治療は部活動と両立することが十分に可能です。ですが、特にスポーツや吹奏楽など、口や体を大きく使う活動をしているかたにとって、装置が邪魔にならないか、痛みで練習に支障が出ないかは気になるところです。今回は、矯正治療と部活動の両立について、ポイントをわかりやすくご紹介します。

スポーツと矯正治療

矯正治療中でも、基本的にスポーツは問題なく続けることができます。野球、陸上競技、バドミントン、バレーボール、スイミングなど、多くの運動はお口の中に矯正装置があっても特に支障はありません。

ただし、コンタクトスポーツ(接触の多いスポーツ)をしている方は注意が必要になります。

  • サッカーやバスケットボールでの接触プレー
  • 柔道やラグビーなどの組み合い
  • 空手や剣道のように顔まわりに衝撃がある競技

こうした場合、口に強い衝撃が加わると装置やワイヤーが唇の内側に当たり、口の中に傷や口内炎ができてしまう可能性があります。

矯正治療を担当する歯科医師にはスポーツをしていることを事前に伝えたうえで、矯正治療をはじめると矯正装置の種類などの相談に乗ることができます。またスポーツのコーチなどには、矯正装置が入ったことを伝え何かあった時の対応法などを伝えておくと良いかもしれません。

マウスガードの活用

コンタクトスポーツを安全に続ける場合は、マウスガードを使用するのがおすすめです。

  • 矯正用のマウスガードは、装置の上から装着できるように作られているため安心です。
  • 専門の歯科医院で作製するとフィット感がよく、呼吸や発声の妨げにもなりにくいです。

「矯正中でもスポーツをあきらめる必要はない」というのは、多くの患者さんが実感されています。

吹奏楽と矯正治療

「トランペットやクラリネットをやっているけれど、矯正治療をはじめたら楽器は吹けなくなる?」と心配する声も実際に矯正治療のカウンセリング時によく聞かれます。こちらもスポーツ同様、矯正治療中でも吹奏楽を続けることは可能です。

ただし、以下の点には注意が必要です。

  • 金管楽器(トランペット・ホルン・チューバなど)
    → 口元に強く当てるため、装置に当たって最初は痛みを感じることがあります。慣れるまで時間が必要です。
  • 木管楽器(クラリネット・サックス・フルートなど)
    → マウスピースの形によっては、口内炎ができやすくなることがあります。

工夫次第で快適に

ワックスで装置を覆うことができます
  • 痛みが強い時期は、**装置の上にワックス(歯科専用のカバー)**をつけると、唇や頬の粘膜を保護できます。
  • 吹き方の調整に慣れると、ほとんどの方が普段通りに演奏できるようになります。

実際に当院でも、吹奏楽部に所属しながら矯正治療をしている学生さんはたくさんいます。練習量が多い時期でも、少しの工夫で乗り越えられることがほとんどです。

矯正装置をつけるタイミングは、矯正装置と演奏が慣れる時間を作ることをオススメします。コンクールなどの大事な演奏の前を避けるといいですね。

オススメの装置

マウスピース型矯正装置は滑らかな素材でできているため、口の中を傷つけるリスクが少なく、スポーツや楽器演奏でも比較的安心して行うことができます。

痛みや違和感との付き合い方

毎回の治療後、矯正装置を調整した直後は、歯が動き始めるために軽い痛みや違和感を感じることがあります。

  • 食べ物を噛むときに痛い
  • 吹奏楽のマウスピースが当たると違和感がある

このような症状は通常、2、3日~1週間程度で落ち着くことが多いです。大事な大会や演奏会の直前には調整日を避けるなど、スケジュールを工夫することで快適に活動を続けられます。

部活動をしながら矯正するメリット

「部活があるから矯正は無理かも…」と諦める必要はありません。むしろ学生のうちに矯正を始めることで、次のようなメリットがあります。

  • 成長期を利用して効率的に歯を動かせる
  • 学校生活に合わせて通院スケジュールを組みやすい
  • 大人になる前に歯並びや噛み合わせを整えられる

将来の見た目だけでなく、健康な噛み合わせや発音のしやすさにつながるため、学生時代の矯正はとても価値のある選択です。

保護者の方へのアドバイス

部活動と矯正治療を両立させるためには、保護者のサポートも大切になってきます。

  • 痛みが強い時は、柔らかい食事を準備してあげる
  • 試合やコンクールの予定を把握し、通院のスケジュールを一緒に考える
  • マウスピースやワックスをなくさないよう、予備を用意しておく

こうしたちょっとした気配りが、スムーズな治療につながっていきます。

まとめ

矯正治療は、部活動と両立することが十分に可能です。

  • スポーツではマウスガードを活用
  • 吹奏楽ではワックスや演奏フォームの工夫
  • 痛みの時期を理解してスケジュールを調整

部活を頑張る中高生にとって、矯正治療は将来への大切な投資です。無理なく続ける方法を一緒に考え、健康で美しい歯並びを手に入れましょう。

旭川公園通り矯正歯科では初診カウンセリングを実施中です。保護者の方と一緒の来院をお待ちしております。

BACK TO TOP